今週の焦点:エヌビディアの決算発表とAIチップ需要の高まり

今週、生成AI関連で本命視されているエヌビディア(NVDA)が決算を発表します。

これは、決算発表シーズン後半における最も注目されるイベントの一つと言えるでしょう。
既に1月18日には、エヌビディアの有力顧客の一つである台湾セミコンダクター(TSMC)が、1-3月期の売上高が少なくとも8%増の180-188億ドルになるとの見通しを示しています。
これは、市場予想の中間値である182億ドルを上回るもので、設備投資についても23年の300億ドルから増額の可能性が示唆されました。
これらの背景には、AI向けチップの旺盛な需要があると見られています。

エヌビディアは、直近4回の決算発表で利益が市場予想を大きく上回るという実績を持っており、今回の決算発表でもその傾向が続くかが大いに注目されています。
AI技術への投資が加速する中、エヌビディアのような半導体企業の業績は、その需要の高まりを如実に反映するものとなっています。

また、先週S&P500指数は5,005.57ポイントと史上最高値圏で取引を終了し、ゴールドマン・サックスは同指数の目標を5,200ポイントに上方修正しました。
この修正は、「利益拡大と力強い経済成長」の見通しを反映したものとされています。
特に情報技術・通信サービスセクターに対する期待が大きいようです。

これまでに決算発表を行ったS&P500指数構成銘柄396社のうち、売上高が市場予想を上回った企業は217社(54.9%)、調整後EPSが市場予想を上回った企業は309社(78.2%)に上ります(2/16日調べ)。このデータは、企業業績が依然として堅調であることを示しており、市場全体の楽観的なムードを後押ししています。

エヌビディアの今回の決算発表は、AI技術とそれに伴うチップ需要の今後の動向を占う重要な指標となります。業界全体への影響も含め、その結果がどのような示唆を与えるのか、多くの関係者が注目しています。

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