自動車大手フォルクスワーゲン

ドイツの自動車大手フォルクスワーゲンは、ドイツ国内の工場の閉鎖を検討していることを、4日、従業員に説明しました。ドイツ国内の工場閉鎖に踏み切れば1937年の創業以来初めてとなりますが、従業員側は激しく反発しています。
ヨーロッパの自動車市場は新型コロナの感染拡大前の規模に戻っておらず、工場2か所に相当する50万台の需要が不足している状況だとして、工場の閉鎖を検討していることを従業員に説明したということです。

ヨーロッパ市場では中国メーカーが低価格のEVで攻勢をかけており、会社はコスト削減が必要だとして、国内の工場の閉鎖を排除せず、6つの工場で働く従業員の雇用を保証する労働組合との協定を打ち切る方針も、9月2日に示していました。

フォルクスワーゲンがドイツ国内の工場を閉鎖すれば1937年の会社の創業以来初めてとなります。

ヨーロッパでEVの需要が落ち込む
ヨーロッパ自動車工業会によりますと、EU=ヨーロッパ連合の域内のことし1月から7月までの新車の販売台数は653万台余りと、去年の同じ時期と比べて3.9%の増加となっています。ハイブリッド車の売れ行きが好調だったことが要因です。

一方で、1月から7月までのEVの販売台数は81万台余りとなり、去年の同じ時期と比べて0.4%減っています。

EVの内訳を国別で見ると、販売台数が比較的多いフランスやオランダなどでは増えていますが、台数が最大のドイツではおよそ20%減少しています。ドイツ政府が去年12月にEVを購入する際の補助金を打ち切ったことが販売減少につながっています。

こうしたなか、中国の自動車メーカーはヨーロッパの市場に向けてEVの輸出を強化しています。

老舗自動車メーカーのこの問題は、
生産減→労働時間減少→在庫余→売り上げ利益減少→リストラ
となってくる可能性がある。

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