新型スマートフォン「iPhone16」シリーズ

米アップルは9日、新型スマートフォン「iPhone16」シリーズ4機種を20日に発売すると発表した。6月公表の自社生成AI(人工知能)サービス「Apple Intelligence(アップルインテリジェンス)」を全機種で使えるようにする。日本での価格は12万4800円からで米国での価格とともに「15」から据え置いた。
画面サイズが6.1インチの「iPhone16」、6.7インチの「16 Plus」、上位機種にあたる6.3インチの「16 Pro」、6.9インチの「16 Pro Max」を発表した。13日に予約の受け付けを開始し、20日に発売する。

価格は16が799ドル(日本での価格は12万4800円)からで、Proが999ドル(同15万9800円)から、最上位のPro Maxは1199ドル(同18万9800円)からとなった。価格はドルベースも日本円も4機種すべてで据え置いた。

写真を撮影できる「カメラコントロール」ボタンを16の全機種に搭載した。特定の機能を起動できる「アクションボタン」は前シリーズでは一部の上位機種だけに導入していたが、16では全ての機種で使えるようにした。

アップルの株価は9日の米株式市場で一時1%強下落した後、前週末と同水準まで回復した。

初代iPhoneの発売から約17年がたち、スマホは技術革新の余地が狭まり市場は停滞してきた。米調査会社IDCによると、23年の世界出荷台数は前年比3%減の11億6690万台と過去10年で最低だった。アップルも24年4〜6月期決算は前年同期比で増収増益だったが、iPhoneの売上高は2四半期連続のマイナスだ。

IDCは生成AIスマホが市場の起爆剤になるとみて、24年の出荷台数は3年ぶりに増加に転じ、うち18%は生成AIスマホになると予測する。出遅れていたアップルは、iPhone16の投入で巻き返しを図る。

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