FOMCの決定内容を発表する
大幅利下げの有無をめぐって市場が揺れ動くなか、FRBは18日午後2時(日本時間19日午前3時)にFOMCの決定内容を発表する。
金利先物市場の値動きから市場の見込む政策金利予想を算出する「フェドウオッチ」によると、17日夕時点で0.5%の利下げ確率は65%と1週間前より倍近い高さを保つ。米欧メディアが利下げ幅は0.25%か0.5%か僅差の判断になると報じた12日以降、金利トレーダーは大幅利下げ実施の見方に傾いている。
エコノミストの間では0.25%の利下げ予想が優勢だ。ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレー、バンク・オブ・アメリカは0.25%の利下げを見込む。JPモルガン・チェースは9月の0.5%利下げを予想する。
8月初旬発表の7月の雇用統計で労働市場が想定以上の軟化を示し、8月下旬の経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」ではFRBのパウエル議長が雇用情勢の一段の悪化を「望みも歓迎もしない」と語った。FRBの金融政策運営の軸足がインフレ退治から労働市場の下支えに移行したとの認識は市場参加者も共有している。
17日朝発表の8月の米小売売上高だ。前月比マイナスを見込んだ市場予想に反して0.1%増になり「なお底堅い労働市場やインフレの鈍化が個人消費を支えている」(PNCフィナンシャル・サービシズ・グループ)との見方から金利が上昇した。
それによりドル円は142.300まで一時価格が上昇した。